未来の「食品スーパーマーケット」は実店舗が消えてネットショップに。商品は「無人配送」で運ばれる。
未来の食品スーパーマーケット(食料品店)
このブログでは以前、「無人配送システム」を紹介しました。
mirainosekai.hatenablog.com
当たり前の話ですが、「無人配送」は自動運転が実用化しないと絶対に実現することはありません。
今回は無人配送が実現した場合の「未来の食品スーパーマーケット」について考えたいと思います。
無人配送は「ICタグ付きのケース」 「自動倉庫型のトラック」 「自動倉庫」 「コンベアー設備」 「アームロボット」 「AGV」 「無人フォークリフト」それらを制御する「AI搭載のソフトウェア」などを活用して実現します。
イメージとしては、下の動画のような自動倉庫・ケース単位で扱う仕組みが応用されると考えています。
注文から受取までの流れ
1 ネットショップで買い物をする
消費者がスマートフォン、タブレットで商品を選ぶ。
(AI搭載の冷蔵庫と連動するかも知れません)
支払いは電子決済で行われる。
商品の重さやサイズ、個数は数値で表せますが、鮮度や品質など数値化の出来ないものはランクが付くことで対応するでしょう。
2 注文を受けた瞬間に無人配送センターのアームロボットが商品を掴んでICタグ付きのケースに入れる。
出荷作業は無人化
mirainosekai.hatenablog.com
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3 無人配送
自動倉庫型の無人トラック(自動運転)が宅配する。
荷物を受け取る時はスマートフォンやスマートウォッチを使って認証します(一瞬で済む)
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4 商品を受け取った後の「空になったケース」を返却するには、スマートフォンの専用アプリで「返却」を押すと、時間指定で無人の回収車がやって来てくれる。
5 ケースを回収車に戻す。
無人配送が実現した社会では遅くとも5~6時間以内に注文した商品が届くでしょう。
消費者の利便性が追求され、さらに無人化によって低コストで運用できるようになると、未来の世界では
食品スーパーマーケットは実店舗を廃止して、ネットショップだけになる。
※一部の高級な食料品店や観光地などでは残るかも知れません。
現在からは考えられないことですが、無人配送が実現した場合、従来の実店舗は消え、無人の配送センターになると考えられます。
(厳密に言えば完全に無人というわけではないですが)
要するに何が言いたいかというと
従来までの
お店に商品を山積みするタイプのビジネスモデルは終わるのです。
「実店舗がなくなる」と言うと、普通の感覚では、何だか街に人間がいなくなった閑散とした世界を想像してしまい少し不安になるかと思います。
また、買い物をする側の消費者の立場からすれば、商品を手にとってショッピングを「楽しむ」という本来なら当たり前の行為が無くなるわけですから、そこには、今まであった「自由」が「AIの発達や利便性」と引き換えに失われると感じてしまう人がいても不思議ではありません。
今の感覚からすれば、機械仕掛けの殺伐とした世界に見えるのは当然です。
しかし、今の社会が多くの問題を抱えていることにも、私たちは目を向けなければいけません。
私は
「廃棄食品」「過剰包装・梱包」の問題をどうしても解決する必要があると考えています。
その為には
実店舗を廃止してネットショップ化を図るしか方法はないと思っています。
(あくまで自動運転・無人配送が実現した場合の話ですが)
このことは、今の時点では全く理解されないかも知れませんが、私が主張していることに対して皆さんの受け止め方、感じ方の問題ではなく、もっと別の物理的な話なわけです。
○ 物をどうやって効率よく運ぶのか?
運搬方法が非効率だとエネルギー消費が増える。
○ 食物は冷凍保存しないと腐ってしまう。
当然、冷凍保存するには電力が必要になります。
そして、大量に保管するだけの冷凍施設は存在しないという現実の問題。
かといって、
○ 全ての食品を真空パックや缶詰や瓶詰め、乾燥保存する訳にもいきません。
根本の問題として認識してほしいのは、私たちの社会の仕組みが
膨大なエネルギー消費によって成立していることなのです。
生産した食品を商売のために店内に山積みにして、消費期限が過ぎると廃棄しています。
その後、廃棄せずに何らかの再利用が行われたとしても、本来の目的では活用されていません。
結局、生産から廃棄、運搬に至るまで徹底してエネルギーを無駄に消費しているのです。
(その過程は、とても複雑なので誰も正確には計測できないと思いますが)
解決策として
実店舗型からネットショップに移行すれば「廃棄食品」「過剰包装・梱包」の問題がなくなります。
ネットショップではAIが注文数を分析して、食品会社や農業・漁業・畜産業に対して、どれだけの生産をすればいいのかを正確に決めることが出来ます。
そうなってくると、経済の面では良いのか悪いのか分かりませんが、
全体として食糧の生産数を減らすことが可能になると考えられます。
さらに
繰り返し使える容器にすることで生産にかかるエネルギー消費を抑えることが出来るでしょう。
(箸・スプーン・フォークも)
未来の容器
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今度は私たちにとって、どういった点が便利なのか考えてみたいと思います。
(客、または労働者として)
○ お店まで足を運ばなくて済む
雨、強風などの悪天候、暑い、寒い、体調、忙しいなどの問題がなくなる
○ 買い物の時間が短縮される。
家から店まで往復する時間・労力が節約される。
レジで待たされることがない。
商品を探す手間が不要。
○ ネットショップになることで実店舗が不要に。
(無人配送センターと無人トラックだけで済む)
ネットショップの管理はAIが組み込まれたソフトが自動で行う。
初期のサイト構築は人の手に頼るので大変ですが、その後の管理はAI・ソフトが自動でやるようになるので、ネットショップの運営に関わる人材は少人数で済むでしょう。
ネットショップなので24H商売が出来る。
○ 配送センターが無人化する
「ICタグ付きのケース」「アームロボット」の導入、「コンベアー設備」「無人フォークリフト」「AGV」「未来の容器」「自動倉庫型の無人トラック」などはソフトウェア・AIで制御される。
このブログでは、執拗に書いてきましたが、「ICタグ付きのケース」「未来の容器」にする理由はアームロボットにとって扱いやすく、AGVで簡単に運べるようにする為です。
そして「ICタグ」の活用によって商品管理についても人が行う必要がなくなります。
全ての場面でICタグが万能だというわけではないので、各工程には画像認識によるチェックが行われるでしょう。
○ 未来の世界では、食品スーパーマーケットが消え、ネットショップになる。
(日用雑貨も含む)