ロボット普及の鍵はレンタル制にある
ロボットの普及にはレンタル制が必要
私がロボット分野で、最も期待を寄せているのがデュアルアームロボットですが、これからのロボット社会に向けて、デュアルアームロボットに限らず、様々なタイプのロボットが普及・進化しないと、未来の世界には一向に近付きません。
ロボットが普及しない状況が続くということは、それは、
「古い時代」が延々と続いていくことを意味しています。(自動運転車+EV車にしてもそうです)
では、どうすれば「新しい時代」に向けてロボットが普及していくでしょうか?
レンタル制にすることでロボットの普及を促す必要があります
この動画にあるように、既にロボットのレンタルは事業化されているようです。
驚くべきことに、未来の世界の話だと思っていたことが、現実になってしまったわけです。
ここからは、上の動画とは全く関係なく、私が勝手に考えたレンタル制の話になります。
まず、ロボットのタイプによって料金が分かれますが、同じタイプのロボットの中でも、(たとえばデュアルアームロボットだとします)
ロースペック
ミドルスペック
ハイスペック
といったように性能によって3つのグレードを用意して料金体系を設定し、期間も3ヶ月・6ヶ月・1年契約が自由に選べるようにしておけば、企業がロボットを導入しやすくなると思います。
レンタルする企業にとっては3ヶ月間は、お試し期間であって、この間に契約を延長するかを判断することが出来ます。
他のメリットとしては、ロースペック~ハイスペックまで、作業に合わせて選べることで、企業側の導入コストを少しでも抑えられる点があります。
まず、企業がロースペック3台を3ヶ月間レンタルしてみて、ロボットが役に立つと思えたら、ハイスペック3台、ミドルスペック2台を1年契約するといった具合に、この先、ロボットが勢い良く普及していく鍵はレンタル制にあると思います。
これはロボットメーカー側の話でもありますが、これからのロボット社会を設計していく上で、ロボットの性能が飛躍的に上がっていけば、一気に社会に普及していくでしょう。
しかし、ロボットの性能がノロノロと少しずつしか上がらなければ、社会全体にロボットが導入されませんので、ロボット社会になるまでには時間がかかる筈です。
「古い時代」から「新しい時代」へ
ロボット社会にする為には、レンタル制にして、ロボットの導入を促す必要があるのです。
ロボットの普及が進めば、ロボットメーカーはハイスペック、ミドルスペックモデルには、次々と新機能を搭載させて、まるでパソコンやスマートフォンのように思い切って高機能化を進めることが出来ます。
ロボットが高機能化すればどうなるのか?
ロボットが社会に普及します
これは単純な理屈ですが、企業がロースペックのロボットを買った場合、普通は買い替えはせずに最低でも15年~20年は使おうとするわけです。
パソコンのように安く買えるわけではないので、一度、導入すれば長期間にわたって運用しようというのが企業側の考えです。
そうなってくると、全体として見た場合、それほどロボットが売れませんので、ロボットメーカーはコストを抑える必要に迫られて、ロボットが高機能化するスピードが緩やかになる筈です。
それほど買い替え需要が期待できないので、
「ロボットがあまり売れない」→「あまり売れないのでコストダウンを図る」→「ロボットが高機能化しない」→「ロボットが普及しない」→「ロボット社会にならない」
という流れになると思います。