未来は突然やってくる

20XX年の未来予想

AI(人工知能)

未来のAI


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AI (artificial intelligence)人工知能の解説です。
このブログの記事では、頻繁にAIという言葉を使ってきました。

未来予想ブログではAIとは未来のAIのことで「人間を超えた知性」と定義して扱っています。

しかし、まだ未来に登場するような完全なAIは登場していません。

ですから、はじめに「現在のAI」と「未来のAI」が違うことを、ご理解ください。

世界中の研究者が様々なアプローチで「AI」開発に取り組んでおり、現在ではビッグデータを用いた機械学習・深層学習が主流になっています。

それらの技術によって、チェス・囲碁・将棋・クイズ番組などでプロを打ち負かしたことは、大変な成果だと思いますが、残念ながらAIには「自分が何をしているのか」という自覚が一切ないので、今はまだ、高度に進化した計算機という段階にあると思います。

たとえば、チェスをしているAIに向かって、「何をしているのか」と質問したとします。


AIは「チェスをしている」と答えるかも知れませんが、それは、そういう質問があった場合、こういう風に答えれば妥当であるという、質問と答えのパターンが予め用意されていたり、もしくは、チェスの特徴を抽出して、ネットの情報を大量に参照して判断してるに過ぎないのです。

つまり、分かりやすく説明すると、AIはチェス96%、オセロ4%・・・といった感じで常に%の割合で判断しているわけです。

そもそもAIには言葉の意味を理解することや意識がないので、いくら%の割合で判断して、もっともらしい回答を得られたとしても、本当の意味で質問に答えたことにはならないのです。

そういったAIの持つ弱点を踏まえて、現行の「限られたことしか出来ないAI」と未来に登場すると思われている、言葉の意味を理解する「何でもこなせるAI」の2つを分けるべきだという考えが生まれました。

このようにして、最近ではAIは分かりやすく「弱いAI」や「強いAI」もしくは「特化型AI」や「汎用AI」と呼ばれて区別されています。

現在のAIは、まだ進化中なので「弱いAI」であり「特化型AI」の領域に留まっています。

つまり、言い方が悪いですが、現在において、限られた範囲のことを計算機のように処理する特化型のAIは、はぼ完成したということです。


今後のAI研究が目指している究極の到達点は「言葉の意味を理解」することだと考えられています。

そして、もう一つの究極の目標は「自我」(意識や人格)をAIが持つという点です。

「言葉の意味を理解」・「自我」をもったAIが登場した場合、人間と本当の意味での対話が可能になります。



汎用AIの説明をすれば避けては通れないのが、シンギュラリティです。

シンギュラリティとは


この先もAIが順調に賢くなり続け、人間を遥かに超えた「究極の知性」を獲得。

AIの力を借りて科学技術が天文学的に進歩し、私たちが、その恩恵を受けられるという考え方です。

SF的な面白い発想ということもあって、「シンギュラリティ」(技術的特異点)は注目され、一つの思想のようなものを形成し、世界中で話題になりました。

しかし、私には、シンギュラリティにSF的な飛躍を感じてしまった為、発想が素晴らしいのは認めるのですが、さすがに現実では有り得ない話だと否定的に捉えていました。

ですが、これからのAIの進化を考えますと、おそらくAI自身がプログラムを改良していくタイプになると予想していますので、この先、AIが高度な知性を獲得するのは確実とみられ、シンギュラリティ説の方向性が完全に間違いであるとは思えないのです。

将来、AIが人間の手から離れて勝手に賢くなっていく日が訪れるかも知れません。

ここで不安になる方も多いと思うので指摘しておきたいのは、物語に影響を受けたような、

AIが反乱を起こすことはありません。


何故なら、(シンギュラリティが実現した場合を想定して)

○AIを活用する分野というのは人間が決めるからです。(AIを使わない分野を決める必要があります)

○反社会的なことが絶対に出来ないAIが世の中に出回ります。(AIにルールがあります)

○自動運転車に載せるAIは車専用のAIであって、人間に反乱を起こすわけでは有りません。

他にもコンピューターやロボットにも、それぞれ専用のAIが載るだけなのです。

ある程度、人間とコミュニケーション出来るくらいのAIは載せますが、それは、「ある一定の能力」でしかないのです。

現実的な問題として、それ以上の能力は邪魔になるので必要がないのです。(車のAIが哲学を語っても仕方がないように)

要するにAIが持つ能力の「使い分け」を明確にすることが重要で、使わない分野では絶対に使わないことを徹底し、AIに「能力のランク」を付けて管理するべきでしょう。

もし、本当にシンギュラリティが実現して、高度な知性を持ったAIが誕生した時には、研究やシミュレーション分野などに限定して平和的な利用をすればいいのです。

そういった高度なAIが人間に反乱を起こして車やロボットを動かすのではないかと思われていますが、そのような、とてつもない知性を持ったAIは絶対に一般の社会には出て来ません。

物理的なものを一切操作できないような「閉じた環境」でシミュレーションや研究目的に使われるだけです。
………このように書くと、今にも得体の知れないAIが誕生しそうで怖い気がしますが、そういった物語風な最悪の展開にはならないと思います。

AIに不安を感じる人がいる筈なので何かしら「ルール」を設ける必要があるでしょう



このブログでは、どちらかというと、先の先の技術革命であるシンギュラリティのことは出来るだけ書かないようにして、現在の技術の発展系と応用で、

どうすれば社会が「良い方向」に変わるのかを思考実験しています。


ですので、実現性のありそうなことを中心に扱うことにしました。

このブログが取り扱っている未来の技術は、シンギュラリティの前段階にあたるプレ・シンギュラリティ期に実現すると思われているものが殆どです。

次回以降は、「現在のAI」から「未来のAI」に至るまでの過程と「未来のAI」によって実現出来ることについて考察したいと思います。