未来は突然やってくる

20XX年の未来予想

スマートウォッチはデバイスレス化の流れを生み出す

ウェアラブルデバイスがもたらすもの


未来のスマートウォッチ


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「ウェアラブルデバイス」とは服やアクセサリー、ゴーグルなどにコンピューターを組み込み、身に付けるようにして利用するタイプのデバイスです。


未来の世界で最も活用されると考えられるウェアラブルデバイスは従来の腕時計が進化した「スマートウォッチ」ではないでしょうか?


このスマートウォッチの本当の価値は(もしくはブレスレットや指輪型でも)ただ単にスマートフォンの機能を代替するだけのものではありません。

機能としてはスマートフォンと何ら変わりはないのですが、スマートウォッチが優れているのはスマートフォンに比べて

デバイスレスとして扱えるところです


スマートウォッチの機能が優れているというよりも、様々なシチュエーションでデバイスレスとして扱うことが可能なため、デバイスから「道具性」のようなものが失われます。

どうしても私たちはハードウェアとしての機能に注目しがちなのですが、あらゆる場面で

デバイスレスとして扱えるかどうかが、このウェアラブルデバイスの最も重要なところだと思います 。


デバイスレスに関してはAIとカメラの記事でも似たようなことを書きました。

mirainosekai.hatenablog.com
では、「デバイスレス」のキーワードを踏まえた上で、どのような場面でスマートウォッチが活用されるのでしょうか?

1 スマートロック


自宅の鍵、部屋の鍵、車やバイクの鍵、会社のセキュリティ、ロッカーの鍵、駅のコインロッカー、ホテルの鍵など

物理的な金属性の鍵から電子制御のシステムに切り替わるという、誰でも分かるような変化が起こるでしょう。



他には「生体認証」という方向性もありますが、やはり非接触の素早い動作や、設定さえすれば何処でも使えるという利便性はスマートウォッチの方が上のような気がします。


2 買い物



今まではレジで会計をする際には、ポケットやバッグから財布やスマートフォンを取り出していました。


しかし、スマートウォッチは、そういった従来なら当たり前にしていた面倒な「動作」そのものを無くしてしまい、腕を前に出すだけで、支払いが一瞬で済むようになるのです。


3 見えないアプリケーション(Invisible )


見えない(インビジブル)というと何のことか分からないですが、要するにアプリケーションが見えなくなるという意味です。

ウェアラブルデバイスはスマートフォンと同じようにネット接続、音声認識や画像認識、GPSなどを駆使し様々な事が可能になりますが、そこにはスマートフォンと違って従来までにあった

アプリケーションを使う感覚が消えてしまいます。


つまり今後はAIによってシチュエーション毎にアプリケーションを起動してくれて、例えば、行き先を教えるだけでAIが人の言葉を理解しナビゲーション機能が必要だと判断します。(地名や店の名前から、どういった目的なのかを判断する)

このナビゲーション時に、道順を「次の交差点を右に曲がって下さい」 「そのまま進んで、右手に見える郵便局を通り過ぎて下さい」などと音声で知ることができます。

そしてスマートウォッチの方に目をやると、どの方向に進めばいいのか矢印で表示されているのです。

    
ここが重要なのですが、見る動作というのも含めて、一切デバイスを取り出したり、手で操作せずに扱えることです。

つまり、デバイスレスで扱え、見えないアプリケーションとして動作させるという強みが発揮される瞬間です。
(スマートウォッチ自体はデバイスですが、ここでは感覚の話をしています)

その他のアプリケーションも同じような方向性で作られるでしょう。

メールやスケジュールを読み上げてくれる機能。


「曲名」を言うだけで音楽をかけてくれるなど。



4 身体の情報を調べる


スマートウォッチに限りませんが、身体に密着しているウェアラブルの特徴を活かして、外界の情報ではなく、身につけている本人の身体情報を知ることが可能になるでしょう。

こういった機能は健康維持に役立てるだけでなく、スポーツやアウトドアで活用されることが期待されます。


激しいスポーツをしている時に、「休憩を取ってください」「今は紫外線が強いので、日陰で休んで」といったアドバイスを貰えます。


当然、スポーツ中のあらゆる情報を記録することが出来ます。(走った距離、身体の情報)


一方、自然を相手にした登山・釣り・狩猟・マリンスポーツなどでは「外界の情報」を知ることが極めて重要になります。


天候、気温、風向き、風速(その瞬間だけでなく3時間後の予想など)進んでいる方角、今いる場所の高度、タイドグラフ(潮位)、目的地までのナビゲーション機能、GPS機能を使って場所に目印を付けるなど、多くの情報に素早くアクセスする必要があります。

そういった機能をフルに活用しつつ、自身の健康状態を知ったり、気付いてない体調の変化など的確なアドバイスをして貰えるようになるでしょう。

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このためウェアラブルデバイスはアウトドアスポーツ全般で必要とされるようになります。
(デバイスレスの強みが発揮される)




○ ウェアラブルデバイスの普及は社会全体に何らかの形でデバイスレス化の流れを生み出す



● ウェアラブルデバイスは人間にとって無理のない自然な「身体の動き」と「機能」の一致が追求される。


○ デバイスレス化は「目に見えない」(invisible)「アプリケーション」を生み出す。


○この見えないアプリケーションはウェアラブルデバイス以外にも広がる


その頃にはスマートウォッチにはAIが組み込まれるので、従来のアプリケーションの形をしていないかも知れません。

アプリケーションのアイコンをクリックして起動させ、操作することは、少なくなるでしょう 。

AIが活用されるようになると状況に応じて見えないアプリケーションが勝手に起動して自動で対応してくれます(使ってる本人はアプリケーションが起動したことに気付かない)

○ 複数のアプリケーションを状況に応じて使い分けるのは「AIが組み込まれたOS」が、自動で行うようになるでしょう。 


つまり、

未来の世界では「デバイス」や「アプリケーション」を使う感覚が殆ど無くなるのです。
今まではデバイスを道具として使いこなしていましたが、これからはスマートウォッチの機能が身体の中に入ってくるような感じになるかと思います。